上等なコート。

40's Royal Navy Duffle Coat

10年以上前に古着屋のラックセールで購入してからずっと愛用しています。

どこの国の軍隊のウエアか気にせず着ていましたが調べてみたところ、由緒正しい英国のRoyal navyのものでした。リプロだと思いますが第二次世界大戦の頃のデザインということになりますね。

キャメル色のメルトン、木製トグル、麻紐のループとダッフルの様式を押さえつつ、なのにショート丈、襟はセーラー。かなり面白い形です。

 

買ったとき多分、位の低い水兵の防寒着じゃ無いかと思って買いました。ショート丈でないと行けないマストみたいな高いところとか、甲板を走り回ったり、ロープを振り回したりする役目だったんじゃ無いかと想像しました。

 

予想以上の重量を誇り、カーペットのように固い生地は風はもちろん雨も通しません。突然の雨しかも豪雨にあったときでもセーラーの襟をたてればコートの内部に雫すら入りませんでした。手を突っ込んで歩くには使いづらいポケットも車の整備時などスパナとか工具入れて作業するには最適の位置です。

 

上質ではないかもしれませんが上等なコートです。

 

世界の工場と胸はる国の旺盛な内需消費のおかげさまで素材は原価高。毛羽立ったフリースのようなぺらぺらのメルトンのダッフルコートをおしゃれで着ている方を見かけるとみていられません。それを着ている彼ら彼女らではありません。

 

それを作る人、売る人が大人の事情を笠に着て平気でいることにもの申したい。私も小なりモノを作る身、大人の事情に巻き込まれることもあり自戒を込めて。

 

上質ではなくても上等な大人になりたいもんです。